ACP

医療的な価値観を本人、家族、医療者が共有し、終末期に関する意思決定をするプロセス
医療従事者でなければ、終末像をしらない。ドラマのように最期に一言言ってガクッとはならない。70%は終末期に意思疎通できない
海外では、医療コストにシビアであり、~してくれとか~しないでくれのDNR→DNAR(attemt あえて~しない)だけでは 医療コストに差が出ないという研究あり、医療経済の観点から1990年代にアメリカで意思決定支援の概念が生まれた。
早期から緩和ケアを行うこと予後の改善が見込めるかも→早期から今後の方針や価値観を話し合うことが、よりよい予後につながるかもしれない
なぜ今?
近年の高齢者の軽症での救急搬送・病院死の増加→生を全うする医療・ケアの質を高める。厚生労働省が2007年より推進。
終末期の医療・介護をこれまで考えたことがある割合 60% 一方、家族や親しい人と詳しく話し合った割合3%以下 
ACPしない理由は? きっかけがなかった60%に対し、話し合いたくない 6% 日本人の文化や国民性 もしもの時の話はしにくい
ACP? DNRのことやろ もうしてる。これも間違い
終末期の事前指示 AD アドバンス ディレクティブ は以下の2点
 ・代理意思決定者の決定
 ・リビングウイル 倦怠感が出てきたらどうしてほしいか。もしもの時に・・
からACP 
 ・本人の気がかりや意向
 ・価値観や目標
 ・病状や予後の理解
 ・治療や療養に関する意向や選好、その提供体制
なにかを決めておくことは医療現場では限界があり不十分。医療経済に役に立たない。こんな話を前にしていたから、あの人ならこっちを選ぶであろうと想像する。状況を予測する難しさ、仮想症例に回答することの難しさ、健康な時に大きな決断をする難しさ、実情に適応することの難しさ 点滴希望しない?じゃ抗生剤の点滴は?
ACPは代理意思決定者の負担感の軽減につながるのでは?想定できないことへの対応に役立つのでは?結果、自己コントロール感の増加、病院死の減少、代理意思決定者と医療者のコミュニケーションの増加、残された代理意思決定者の抑うつの軽減につながる。
治癒不可能な患者の70-80%は治癒不可能であることを理解していない。
本人の意向を最大限に尊重することに対して、国民のコンセンサスはある。
タイミング
 安定した状態
 判断が差し迫っていない
 手術、入院など大きな疾患の変化を乗り越えた時
 自宅や施設への退院のタイミングもよい
日本人は自分事として考えるのは苦手、家族の負担にならないことを重要だと思う。負担にならないためにはそうしたらいいか?が切り口となる。
ACPの実践
何かをきめるのではなく、価値観を共有する。バッドニュースは プライバシーに配慮して、ゆっくり丁寧に感情に十分配慮して、伝えるのではなく、受け止めることから あふれるコップに水は入らない。
①病状の認識と確認  
どのように説明を受けていますか?事実関係でなくどうとらえているか?背景になる思い、楽観的にとらえる理由は?理解力不足だけではない。
②代理意思決定者の選定と裁量権 
本人に もし意思が伝えられなくなったら、誰に代わりに決定してほしいか、誰が自分の思いや考え方を理解してい暮れているか 聞くとともに、
家族に対して あなたは代わりに意思を決定できるか?あなたは思いや考え方を理解していますか?
裁量権:どこまで任せますか?どんな状況になっても今の選択を尊重してほしいか?その状況になって最善と思われる選択をしてもらいたいか?点滴とか。
③療養や生活の不安や疑問 万が一のことを考えてお聞きするのですが、前回と同じような状況になった場合に、身の回りのことをすることができない状態になった時にために、もしものことをお考えになったことがありますか? もしもの時のことについて相談していきたいのですがよろしいですか? 魔法の言葉 気がかりは何ですか?苦しみ、ニーズ、希望が表出する。これを糸口にする。 医療、お金、孫
④療養や生活で大切にしたいこと 楽しみにしていたことは?趣味は?大事にされていたことは?好きな食べ物は?家族は意外と知らない患者の姿や思いを共有、仲介する。
⑤治療の選好と最善の選択の支援 
する、しないの二択ではなく、苦痛が和らぐならしてほしい 息苦しさやしんどさが和らぐなら輸血をしてほしい、脳梗塞の嚥下リハビリのためなら一時的に胃瘻をしてほしい。など条件下での意向も確認できるのが医療者の強み。
時にCPRについてはなにをどこまでするのか決めておく。 イメージを理解してもらうことが大切。人工呼吸、経管栄養、輸液、抗菌剤、心肺停止時の心肺蘇生
ACPの義務化?日本人は、知りたくない、考えたくない、話し合いたくない、文章になど残したくないという気持ちがあり、それを尊重することも大事、日本時のいい死に方には死を考えないで過ごすという意味も含まれる。いつでも相談可、変更可、ゴールは決めることではなく、話し合うこと、分かち合うこと。

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