片頭痛

第一段階として ストレス、ホルモンバランス、アルコール、気圧の変化、睡眠不足、運動などがあり、第二段階で血管が収縮し、拡張するときに痛み
軽度の場合はNSAIDs
中等度以上は 片頭痛に特化したトリプタン製剤
CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)は硬膜や三叉神経にあり、片頭痛発作時の脳硬膜血管の拡張や血管周囲の三叉神経終末に神経原性炎症を引き起こす。それが末梢及び中枢に波及して激しい拍動痛を起こす。トリプタンはセトロニン1B/1D受容体作動薬で血管収縮作用と過敏になった三叉神経を鎮静化する作用がある。副作用 嘔気やめまい感、眠気や体の痛みが出現したり首が締め付けられる感じ、動悸感や胸の圧迫感がでたり全身の脱力感がでる


エルゴミン 血管収縮剤
トリプタン 血管収縮作用および神経炎症抑制作用
❶頭痛がある時:最初にロキソニンなどの通常の痛み止めを内服し、数十分経っても改善の兆しがない時に、片頭痛専用の痛み止めを飲む(頭痛が軽度か、頭痛を感じて1時間以内)
❷あまりの激しい痛みの時:ロキソニンと片頭痛専用の痛み止めを同時に飲んでもかまいません。
❸経験から片頭痛と思う時:片頭痛専用の痛み止めを先に飲んでもよい。
重要なのは自分なりの薬の飲み方やタイミングをつかんでいくこと

イミグラン(スマトリプタン)

内服・点鼻・注射の3種類のラインナップがあり、内服30分、点鼻15分、自己注射薬5~10分で効果が出るとされ、その順で副作用も強くでてきます。2時間程度で切れるので、すぐ効いてすぐ切れる印象です。

マクサルト

早く効いて早く切れます。水無しで内服可能。

レルパックス

早く効いてゆっくり切れます。副作用が比較的少ないとされます。

ゾーミック(ゾルミトリプタン)

ゆっくり効いて、ゆっくり切れます。水無しで内服可能。

アマージ

ゆっくり穏やかな印象ですが、圧倒的に長く効く。

予防薬

どの程度の発作で予防薬の内服を始めるかは、状況により様々で、決まりは無い。一般的には月2回以上で考慮され、月10回以上で開始するべきとされている。片頭痛予防薬として使われる薬はどれも他の病気での実績が豊富な薬であり、安全に使うことができ、片頭痛自体が一生続くことはないので思い詰めて導入する必要も無い。

ミグシス・テラナス、インデラルなど「降圧薬」

カルシウムブロッカーや、ベータブロッカーと言われる血管拡張薬です。片頭痛が起こる一番最初の血管収縮を抑えるという目的です。これらはもともと血圧を下げる「降圧薬」ですが、血圧を下げる作用が非常に弱いもので、今では降圧薬として使うことはない。

デパケン・トピナなど「抗てんかん薬」

片頭痛が三叉神経を刺激すると言う発想から神経の刺激を弱める目的で使います。もともとてんかんを抑える「抗てんかん薬」ですが、てんかんは脳の神経自体の過剰な興奮ですから、仕組みは同じです。片頭痛予防薬として使う場合は、てんかんよりずっと少ない量を使うことがほとんどです。デパケンなど一部の抗てんかん薬は妊娠中は使えないので可能性がある方は注意。

その他

トリプタノール、釣藤散、呉茱萸湯

新規予防薬

抗CGRP抗体 
ガルカネツマブ(galcanezumab)エムガルティ® 
フレマネズマブ(fremanezumab)
抗CGRP受容体抗体
エレヌマブ(erenumab)アイモビーク®

CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)は主に三叉神経節で発現する神経ペプチドで、片頭痛患者では血中CGRP濃度が上昇している。 抗CGRP抗体は、このCGRPの活性を阻害することで、片頭痛発作の発症を抑制する効果が期待される。

片頭痛の病態には、中枢(視床)での疼痛シグナル伝達、及び末梢での三叉神経系の過活動が関係している。トリプタンは血管平滑筋のセロトニン1B受容体や三叉神経終末のセトロニン1D受容体への効果が中心に言われていたが、それ以外にセロトニン 1F 受容体刺激作用もある。セロトニン 1F 受容体は視床、大脳皮質、三叉神経系の神経細胞やシナプスに発現しており、片頭痛の病態に関与するとされていた。1B/1Dを刺激せず、IFのみを刺激効果で片頭痛が抑制できれば血管収縮作用への懸念が払しょくされる。ラスミジタン(レイボー)はセロトニン 1F 受容体を刺激することで中枢での疼痛を抑制できる新しい機序の薬で 1 回 100mg を片頭痛発作時に経口投与する。朝激しい頭痛で目覚めるような人でトリプタンが効かないまたは間に合わないような人に試すのが良いが、中枢での作用があるため眠気やめまいが出る。トリプタンのような胸の締め付け感はでない。

CGRP抗体受容体拮抗薬 ゲパント系薬剤は当初トリプタンに代わる片頭痛急性期治療薬として開発されたた、重篤な肝障害で一旦中断されている

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