FN発熱性好中球減少症
血液腫瘍と固形腫瘍におけるFNの考え方の違いは深在性真菌症の対応
FN≠感染症の熱発 例:骨髄浸潤をきたしたMLの腫瘍熱
好中球数500以下 敗血症が容易に起こる 緑膿菌カバーが必要 第4セフェムセフェピム(GNR+ 腸球菌や嫌気性菌は-)、タゾピペ(GNR∔・一部腸球菌・嫌気性菌は-)、カルバペネム(ESBL産生菌を含むGNR∔・嫌気性菌∔・腸球菌のカバーは弱い)
原因クイック検索→抗生剤投与→投与後も原因検索→de escalation
カテーテル関連血流感染症疑うなら バンコマイシンを血培判明まで併用
システムレビューを実施 頭から足の先まで丁寧に診察 頭痛、関節痛、口腔内や肛門周囲、右下腹部の診察を丁寧に
好中球減少性大腸炎NEC 回盲部特に 肛門周囲膿瘍もチェック 抗嫌気性菌作用のある抗生剤を
1週間を超える長期の好中球減少が予測される治療 白血病緩解導入治療時や同種造血幹細胞移植HSCTではカンジタの予防+アスペルギルスなどの糸状菌
呼吸器症状がなくても肺炎や副鼻腔炎が隠れていることがある
CT・アスペルギルスガラクトマンナン抗原でスクリーニング。
βDグルカン真菌の細胞壁由来成分 深在性真菌症で上昇するが、ムコール症、クリプトコッカス症では上昇しない
サイトメガロウイルス再活性化予防戦略
同種造血幹細胞移植Allo後感染症の主役 サイトメガロウイルス再活性化
肺炎 ダイレクトエフェクトのほかに他の細菌感染症や真菌感染症のリスクであるインダイレクトエフェクトも起こすのがポイント
レシピエントにHCV抗体+では高リスク
治療薬 ガンシクロビルとそのプロドラッグ バルガンシクロビル
ピロリン酸類似体であるホスカルネット
再活性化の予防戦略で重要なのは
①予防投与prophylaxis だが副作用が問題 ガンシクロビルによる好中球減少やホスカルネットは腎障害や電解質異常
② 先制攻撃的治療 pre-emptive therapy 副作用の多い高ウイルス薬をはじめから投与せず、生着後1週間に1-2回CMV抗原血症の検査を行い 数値が上昇していれば初めて治療を行う。CMV肺炎の10日前からCMVは血中から検出される。しかし CMV胃腸炎では事前に血中のCMVは検出できにくい
③新しい再活性予防戦略 再度prophylaxis 副作用を抑えた薬の開発 レテルモビルへの舵が切られた。