ナトリウム利尿ペプチド

ANP BNP CNPの3つのリガンド A受容体、B受容体、クリアランス受容体の3つの受容体
ANP,BNPはA受容体につき、cGMPをあげ、ナトリウム利尿、血管拡張、レニンアルドステロンの分泌抑制、心筋肥大や線維化の抑制。すべての作用はRASと真逆。ナトリウム利尿ペプチド=RASと拮抗、逆リモデリングと認識する。

ANP 心房から BNP心室から CNP骨から 
心不全で ANP BNP ともに上昇 BNPは心室負荷により心室から分泌される

BNPは腎不全の予後因子になる 保存期CKDでBNP150をこえ出したら 心不全イベントは10か月以内に80%におよぶ
RAA系と拮抗する 
用量調整系 (Na代謝) 
体液量増加・血圧上昇で腎臓副腎のRAA系抑制し、心臓のNP分泌亢進、腎でのNa排泄亢進、血管壁弛緩することで体液量・血圧の正常化  
浸透圧調整系
体液浸透圧低下で 下垂体のADH分泌抑制と口渇感低下で 腎での水再吸収抑制、飲水行動がなくなり、浸透圧正常化 
NTproBNPは不活化セグメント 腎排泄 腎機能障害で上昇する 
BNPは活性ホルモンで ネプリライシンにより分解される NPR-A受容体につき神経体液因子を活性化 GTP→cGMP 
カットオフ BNP     40 100 200 順に軽症 治療対象の可能性  治療対象
   NTproBNP 125 400 900
心腎連関  GFRが30を切り出すと心血管イベントが10倍以上になり、尿アルブミンが≧30になると心血管死増える
肥満では血中、脂肪組織中の NEPが増加、これによりANP、BNPが分解され、濃度が下がる
心不全ではANP、BNPに対して抵抗性が存在
NEPは脳、血管内皮、心筋、小腸壁など全身に分布するがとくに腎臓の刷子縁膜に多い
ARNIは 
Na利尿ペプチドの分解を抑制しその濃度を上昇させ、cGNPを増加させる、Na利尿、血管壁弛緩、交感神経活性抑制 細胞肥大抑制作用 + RAA アンギオテンシノーゲン→アンギオテンシンⅠ→ⅡAT1受容体をブロックし、RAA系のNa貯留、血管収縮、細胞増殖、交感神経活性化上昇を抑制 を併せ持つ

心不全には The fantastic Four MRA ARNI SGLT2 BB
ARNIでNTproNPは下がる BNPは一旦上がってゆっくり下がる 顕性アルブミン尿の改善がみられる
Na利尿ペプチドの腎作用
糸球体:濾過増加 輸入細動脈拡張 輸出細動脈収縮 (これはバルサルタンで拮抗される?)
尿細管:集合管、近位尿細管でのNa再吸収抑制 ヘンレにおけるNaCl再吸収抑制 AVPによるH2O再吸収抑制
間質:髄質血流増加
レニン・アルドステロン:分泌抑制
蛋白尿はACEに比べ増加

入院期間でのエンレスト導入のタイミングは CS1か2 Wet and Warm病態
入院直後はうっ血解除のためのDecogestion Phase 血行が安定していればACE/ARBからエンレスト50㎎BIDに変更。次は静注利尿剤を経口に変えたり、心不全のキーとなる薬を開始・再開調整するDrug Arrangement Phase   このあたりでは体液バランスは適切な状態になっており、忍容性があればエンレストを100mgBIDにアップレギュレーション。3つ目は退院後初回外来までの間で、体重が増えたり、血圧が上がる体液貯留傾向なら、エンレストを200mgBIDにアップ、逆にHypoなら 血圧が低下したり、腎機能があっかしたりすることがあるがエンレストは減量せず、ループを減量。エンレストは血圧と血管内ボリュームがあるうちは導入しやすく、増量しやすい。CS1.2でも心機能が悪く、BBを導入しにくい時は最初がBBかARNIかわかれる。dryならBB  wetならエンレスト BBは NSVTや頻脈性Afに限り優先的に。ACE阻害とネプリライシン阻害で血管浮腫が来るのでACEや36時間休薬してから。血管浮腫は見逃さず のど咽頭違和感の訴えを見逃さないこと ループはLess better

エンレストは容量の半分がバルサルタンと覚えておく
エナラプリル10mg BID
エンレストもアップタイトレギュレーションを
BBは容量依存 ACEはちょっと入っていればという風に思われている
血圧に余力がなければBBと ACE両方をあげれないときはBB ACEは腎機能との関係で必ずしもMore the betterではないが エンレストはふやせるかも

エンレストは末梢血管拡張作用を示すが、もう一つネプリライシン阻害に基づき、静脈拡張作用、またアンジオテンシンⅡを抑えること ナトリウム利尿ペプチドをあげて左室のひずみ、リモデリングを抑制する ただし400mgBID必要

BNPの40がNTの125 ここから軽症の心不全の可能性がある 100 400になると治療対象の心不全となる可能性あり  次は200 900 治療対象の心不全の可能性大